英語は適切な位置に表現を配置することによって文を構成します。「てにをは」や語尾変化を「配置」に置き換えて考えます。そのため、英語の文法はそれほど複雑にはなりえない言語です。英語は配置の言葉です。適切な位置に表現の塊を配置する、そのコツを習得すれば英語力がグングン伸びます。
今回は、英文のフレームとも言える「主語-述語」の配置について説明します。
文の中心、それは主語
文の中心は、なんといっても「主語」です。全ての文は、主語についての説明が役割です。
- 「主語」が何を行ったのか
- 「主語」はどんな状態にあるのか
つまり、文は「主語」とその「説明(述語)」から成り立っています。
主語を見つける
文の意味を理解するためには、まず主語を見つける必要があります。しかし、主語の見つけ方が日本語と英語とでは異なります。
日本語を理解する時、無意識のうちに「~は(が)」を探します。どこまでが主語なのかを理解するためです。しかし、英語には主語を明確に示す印はありません。
上記のように、英語の主語は述語の横に並んではじめて「主語」であることが認識されます。つまり、ネイティブは述語が始まるところを探します。述語までが「主語」と認識するためです。
英文の配置感覚を身に着けるには、「は(が)」探しから「述語」探しへ意識を変える必要があります。述語を探し、そこから主語を割り出す意識が何よりも大切です。
英文では単に主語の塊と述語の塊を並べているだけです。「は(が)」を使って主語を明確に示す日本語とは異なり、主語と述語を並べるだけの薄情、これが英語の配置感覚です。
まとめ
今まで英文を読み書きして、こんな疑問をもったことは無いでしょうか。なぜ、主語と述語の順番はいつも同じなのでしょうか。なぜ、逆にはならないのでしょうか。
- 正: Mai speaks English. 「主語→述語」
- 誤: Speaks English Mai. 「述語→諸語」
その答えは、英語の基本原則「並べると説明」にあります。
配置感覚:並べると説明
文は主語を述語が説明することによって成り立っています。この配置感覚に従って、説明する述語は主語の後ろに配置されます。これは、英語に限らず日本語にも当てはまります。
わたし、嘘つき
この例では、「わたし」と「嘘つき」が単に並べられているにも関わらず、後ろの「嘘つき」は前の「わたし」を説明しています。日本語では「てにをは」や語尾変化を豊かに持っているため要素の配置にはかなりの自由度があります。しかし、英語は「配置こそすべて」の言語であるため、この配置感覚がより忠実に実現されているのです。